70代男です。終活を始めたら、なぜか少し気持ちが軽くなりました。何が変わったのか、自分でもよく分かりません。
終活は特別な人のためのものではなく、誰にとっても関わりのあるテーマです。
しかし、実際には「まだ早い」「あまり考えたくない」と感じている方は少なくありません。
行政書士としてご相談を受ける中でも、「何から始めたらいいのか分からない」という声を多く伺います。
今回は、そうした思いを抱えていた70代男性が “実際に一歩を踏み出したときの体験” をご紹介します。
▶ 70代男性の体験談 ~終活を始めてみたら~
私は「終活」という言葉に、どこか抵抗がありました。
私自身、まだ元気ですし、差し迫った事情もありません。そう思い、これまで避けてきたのです。
ある日、通帳や保険証券を机に並べてみました。特別な覚悟があったわけではありませんが、ただ、「一度整理してみるか」と思っただけです。
- 口座を書き出し
- 契約内容を確認
- 書類をまとめる
それだけのことでした。
ところが終わったあと、不思議と胸のあたりが少し軽くなっていきました。何が変わったのかは、自分でもはっきりしません。
▶ 後ろ向きだった終活 ~終活に対する想い~
これまで私は、終活を「人生の終わりの準備」だと思っていました。
- 遺言
- 葬儀
- 相続
それらはどれも現実味がありすぎて、気持ちが重く、後回しにしていました。
しかし、今回やったのは、終活についての制度の準備ではなく、「自分の現状を知る」ことだけでした。
それでも、心の中にあった漠然としたものが少し整理された感覚がありました。
▶ 見えない不安の正体
今回したことは、家族に何かを伝えたわけでも、正式な手続きをしたわけでもありません。
それでも気持ちが軽くなったのはなぜか…。
それを考えてみると、私は多くのことを「分からないまま」にしていました。
- 自分の財産がどれくらいあるのか
- どのような契約をしているのか
- もしものとき、どうしてほしいのか
曖昧になっていたことは、日常では意識しなくても、心のどこかに負担として押し寄せていたんだと思います。
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といった、体験を教えてくださいました。
今回、お話を伺ったとき、終活の第一歩は、「その“見えない不安”を見える形にすることなのかも」と、改めて感じました。
▶ 終活は「制度」より前にあるもの
終活というと、遺言書の作成や任意後見契約など、具体的な制度を思い浮かべる方が多いでしょう。
もちろん、それらは将来の安心につながる大切な手続きです。
しかし、制度はあくまで手段です。
その前に必要なのは、
- 自分の状況を把握すること
- 自分の希望を整理すること
- 家族への思いを言葉にしてみること
この土台があって初めて、制度は意味を持ちます。
実務の現場でも、「何を望んでいるのか」が定まらないまま手続きを進めることはできません。
終活は、書類作成よりも先に、人生を整理するプロセスなのです。
▶ まとめ
今回、男性が感じたのは、「安心を得た」というより、「曖昧さが減った」という感覚でした。
終活は、大きな決断を一度にするものではありません。
小さな整理を重ねる中で、自分の人生を自分で把握しているという実感が生まれます。
その実感が、結果として安心につながっていく。
終活は、人生の終わりに向けた準備よりも、今を整え、これからを穏やかにつなぐための整理整頓。
その第一歩は、難しい手続きではなく、「現状を見える形にすること」から始まります。
必要に応じて、専門家の力を借りながら、一つずつ整えていく。
それが、将来への確かな備えになっていくのではないでしょうか。
種と実 行政書士事務所は、在留資格、遺言・家族信託・成年後見など、暮らしと将来に関わるさまざまな手続きを通じて、「今」と「これから」を安心してつなぐお手伝いをしています。
終活や将来への備えに不安を感じたときは、一人で抱え込まずにご相談ください。
皆さまの状況に寄り添いながら、安心につながる選択肢をご提案いたします。
まずはお気軽にお問い合わせください。



